仮想通貨はボラティリィ(値動き)が大きく、利益が出れば大きい反面、大きく損をする可能性もあります。仮想通貨のボラティリティは平均で30%と言われており、株やFXの約10%と比較すれば倍以上のボラ差があります。

こういったボラティリティの大きな金融商品は投機対象としてみることができ、少額投資でもちょっとした資産になる可能性があります。したがって、会社員をはじめ、少し収入に自信のないアルバイト・パートの方でもやり方によっては無理なく投資が楽しめます。

以下では少額投資で仮想通貨を長期間にわたって運用する一例とそのマル秘方法を解説しています。

 

無理のない投資額を設定する!

会社員やパート・アルバイトの方は毎月の収入(給料)が一定している方がほとんどだと思われますので、まずは5000円から10000万円の範囲で無理のない投資額でスタートするのが好ましいです。

現在、仮想通貨取引をしている人の割合は、下流から中流家庭の会社員とアルバイト・パートが全体の約30%から40%だと言われており、仮想通貨をはじめた動機も「お金を儲けのため」が大半であることから、仮想通貨がいかに投機性の高いものであるのかが分かります。

冒頭でもお伝えしているとおり、仮想通貨はボラティリティが大きいので大きな利益を得られる可能性がありますが、大きく損をする可能性もあります。

しかし、5000円から10000円の投資であれば大きく稼げる可能性はあったとしても、生活に支障をきたすまでの大きな損失はないでしょう。

少額取引の注意点

仮想通貨の取引所や取引する銘柄によって異なりますが、各取引所では取引する際に、おおむね売買手数料や入出金手数料がかかります。たとえば5000円程度の少額で取引した際、場合によっては取引手数料が嵩んで赤字になる可能性もあります。

ちなみに現物取引(保有している資産内で行う取引)であればビットバンクが手数料無料なのでお得です。

積立式取引と短期式取引を効率的に使い分ける!

「短期式取引」とは?

短期式取引とは、俗に「デイトレード」や「スキャルピング」と呼ばれるもので、わずかな値動きの増減を読み取って、短期スパンで売買を繰り返し、小さな利益を積み上げていく手法のことです。

この手法を用いれば先読みはそれほど必要なく、おおざっぱに言うと1寸先まで読めれば後は買うか売るなりして、再度、1寸先の増減を待つだけです。

また、わずかな値動きとまではいきませんが、先読みができる人の中には、ある程度の短期間の値動きを読んで、上がるギリギリのタイミングや、下がるギリギリのタイミング読み取って売買する人もいます。

このような売買方法のことを仮想通貨界隈だけではなく、FXなども含めた専門用語で「順張り」や「逆張り」と呼ばれています。順張りとは、銘柄の価値(値段)が上昇したタイミングで、すかさず購入することを意味します。

一方、「逆張り」とは逆に下落したタイミングを狙って、すかさず売りに出すことを意味します。

前述しているように仮想通貨はボラティリティが大きいので、こういった短期式取引とは相性が良いといえます。

「短期式取引」のデメリット

短期式取引の最大のデメリットは”板”と呼ばれるチャート表をジぃ〜っと凝視する必要があるということです。

1寸先もしくは、ある程度の期間の先の値動きを狙って売買を繰り返しますので、常にチャート画面に集中している必要があります。

「積立式取引」とは?

積立式取引とは、毎月、定められた日にある程度、決めた銘柄を購入する取引のやり方です。

積立式は自分で仮想通貨を購入して積み立てていきますが、中には、たとえば大手取引所Zaif(ザイフ)などでは毎月定日に、指定の銀行口座から引き落とす形式の自動積立型取引サービスも行っています。

積立式は、眉間にシワを寄せてクソみたいな怒りの形相をさらしながら、値動きを読まなくていいので初心者向きです。日頃、時間に追われるサラリーマンの方にも最適な投資方法だといえます。

積立式のデメリット

ただし、積立式には大きなデメリットがあります。その大きなデメリットとは現在の値段で購入してしまうことです。買った時の値段がこれから上昇中するのか?もしくは、逆に下落中なのか?などの判断をつけずに購入してしまいます。

しかし、こういった値動きを何も意識せずに購入するのが積立式の魅力なので、もし値動きを多少でも意識するのであれば通常の取引を行うのが好ましいといえます。

積立式取引で発生した損を短期式取引で埋める

積立式取引は長期間、仮想通貨を寝かすことになりますので、前述したとおり少なからず損が出るものです。これは値動きを読まずに銘柄だけを指定して、現在の値段で購入してしまうからです。

このため初心者には最適な取引方法ですが、損が大きく出ればそれはそれで面白くありません。

そこですぐに結果の出る短期式取引とを組み合わせてトレードすることで、仮に積立式で損が発生していても、その分をカバー(穴埋め)できます。

そもそも積立式取引を行う理由、もしくは積立式取引をする目的は、長期的な資産の構築と位置付けて仮想通貨の将来・未来を信じ、その見返りに期待して投資することではないでしょうか。

仮想通貨のようなボラティリティが大きい商品を積立式で取引するのであれば、損が出たときにそれを補い、可能なかぎりプラマイ0(ゼロ)に近づける施策も必要です。

レバレッジ取引(証拠金取引)の損きり率を設定しておく!

レバレッジ取引とは別名で証拠金取引とも呼ばれる類のもので、これは取引所から借金をしてトレードを行うことです。取引所が指定する最低基準の元手が必要ですが、この元手を借金することで2倍、10倍といった金額にして取引を行います。

元手が20万円に対して4倍のレバレッジを付けて80万で売買取引を行うといった発想です。

ただし、レバレッジ取引は取引所から借金をして取引をしている状態ですので、暴落すれば元本割れが生じて、最悪の場合、借金を背負うリスクもあります。

仮想通貨のレバレッジ取引はせいぜい2倍から5倍まで!

ボラティリティの大きい仮想通貨で10倍や20倍のレバレッジ取引を行うのであれば、万が一のことを考えて借りた分をチャラ(清算)にできるくらいの資本は所有しておきたいところです。

借金を返すあてもなく、1発ヒットに賭けて売買取引を行うのは、日常生活に支障をきたしかねませんので、愚かな行為と言わざるを得ません。

筆者である私本人は仮想通貨の売買取引に関しては、7割強、積立型の現物取引しかしていませんが、万が一、レバレッジ取引を行うのであれば、せいぜい元本の2倍から5倍までで留めておきます。

これに関しては著名な投資家であるアレキサンダー・エルダー氏も自らの投資哲学に「2%ルール」というものを掲げて生涯にわたって実践しているほどです。

ちなみに2%ルールとは、10万円投資したのであれば損失は2000円までに留めておきましょうという考え方です。息が長く、長期的に稼ぎ続ける投資家ほど、堅実だということでしょうか。

取引所で損きり率(ロスカット率)を設定しておく!

仮想通貨の各取引所には、「損きり率」というものが設定されており、各社それぞれロスカット率が異なります。

取引所 信用取引 先物取引 追証 ロスカット率
コインエクスチェンジ 25倍 50%
みんなのビットコイン 25倍 50%
ビットフライヤー 5倍 15倍 80% 100%
ビットバンク.トレード 20倍 20%
ザイフ 7.77倍 25倍 30%
BTCBOX 3倍 110%
GMOコイン 25倍 40%
Kraken 5倍 110%
BITpoint 25倍 110%
コインチェック 5倍 80% 75〜85%

引用先:コスミック出版しらべ

ロスカット率は別名で「損きり率」とも呼ばれるもので、自動売却装置のことです。損が発生して元本割れを起こしそうな時、もしくは元本割れを起こしてある一定の金額にまで元本が減ってしまった時に強制的にポジション(建玉)が売却されます。

このロスカット機能を邪魔に感じる投資家もいると思いますが、その反面、借金を背負うリスクを大幅に軽減できます。

上の図のロスカット率のパーセントの意味は元本の何パーセントを割れば強制売却を行うかの率になります。一般的にこの率のことは「証拠金維持率」などと呼ばれたりします。

たとえば10万円の元手で10倍のレバレッジをかけた場合、100万円を運用していることになりますが、この状態で含み損が5万円発生した場合、証拠金として預けた元本は5万円に減ってしまいます。

これはつまり、証拠金維持率が50%ということになり、仮にロスカット率を50%で設定していたとすれば保有している建玉(ポジション)は強制的に自動売却されてしまうことになります。

このように高ければ高いほど元本割れを防いでくれますが、逆に低く設定してしまうと損失がどんどん増えていく結果にもつながります。

ロスカットを全面的に信用してはいけない!

ロスカットはあくまで各取引所の機能の1つであり、サービスの1つでしかありませんので、下落が激しい時や取引所のサーバーの動きが好ましくない時は、ロスカットが発動するタイミングが遅れる可能性もあります。

仮にロスカット率を低く設定していた場合や低い設定の取引所の場合、ほんの少しロスカットのタイミングがズレるだけで大きな損害が出て、最悪の場合、借金を背負ってしまうというリスクも考えられますので、やはりレバレッジ取引を行う際は、せいぜい2倍か3倍程度に留めておくのがベストといえるでしょう。

アルトコインに投資する場合は時価総額5位以内!

アルトコインとは、BTC(ビットコイン)以外のコイン(仮想通貨)の総称です。2018年現在で全世界のアルトコインは数千種類はあるといわれており、その中でもあまり知られていない仮想通貨は”草コイン”と呼ばれています。

ちなみに2018年現在のアルトコインの代表格は「イーサリアム 」と「リップル」です。

イーサリアム とは?

イーサリアム は独自のP2P型ブロックチェーンネットワークを基幹に据え、オープンソース上でアプリの開発などを行えたりするプラットフォームです。

イーサの大きな特徴の1つに「スマートコントラクト」という機能があります。スマートコントラクトとは相手の信用度を自動判断して、信用のおける相手のみ自動で契約(取引)を締結することができるような機能のことです。

契約の身近な例をあげますと、ジュースの自動販売機があります。イーサを自販機に仕込んでおけば条件を設定できるようになり、その条件を満たすまではジュースが下から出てこないような設定ができます。

例にあげると、1.自販機に指定のお金が入る、2.商品ボタンが押される

これらの条件が伴ってはじめてジュースがドカァーン!と、下に落ちてくるような設定が行えます。おまけに誰がいつ何を買ったなどの細かい取引記録を自動的に記録して保存してくれます。

これらの契約は機密性が高く、改ざんのリスクがほぼ皆無なブロックチェーン上で行われますので、現在、全世界の大手企業がイーサリアム プラットフォームの目をつけています。中にはすでに導入している大企業も多数あることから、イーサ自体の価値はまだまだ上がると予測されています。

リップルとは?

一方のリップルは国際間の送金や決済をスピーディーに実行できることに特化した仮想通貨プラットフォームです。国際間で大金を送金する際の処理として、多くのトランザクションが発生しますが、リップルプラットフォームのスゴさは1秒あたり約1500件もの取引を一度で処理できますので、高速で大金の送金が実現できます。その上、1秒で多数のトランザクションの処理ができることから送金手数料も安くできます。

アルトコインはBTC(ビットコイン)の値動きと連動している

アルトコインはBTCの値動きと連動していますので、BTCが値上がりすれば、それに吊り上げられるように上昇します。同様に値下がりした時も然りです。

ほとんどのアルトコインはまだまだ価値が低いので大量に買い占めることができる上、価値が上昇すれば大きな利益をもたらす可能性があるので、アルトコインに投資するのは有効な手です。しかし、アルトコインの最大のデメリットとして、消えてしまう可能性が高いことにも留意しておかければなりません。

時価総額が高いアルトコインでも買う時はよく情報収拾する!

アルトコインが消えてしまう可能性については、たとえば暴力団やマフィアなどのマネーロンダリング(資金洗浄)の温床となっている「ジーキャッシュ」や「モネロ」、「ダッシュ」などの匿名性が強いコインが挙げられます。

これらのコインは誰が誰あてに送金したなどの記録が残らないことから、現在、世界中から非難の対象になっています。こういったコインを保有していれば、ひょっとすると近いうちに規制によって消えてしまうかもしれない可能性も捨てきれないということです。

当然、投資したコインが消えてしまえば、今まで投資した分の返金もされず、すべて無くなってしまう可能性が高いでしょう。

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